社会保険労務士法人なみはや事務所

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「退職日に支給された賞与の社会保険料負担は?」

“退職日に支給された賞与の社会保険料は負担するのでしょうか?”社会保険料の計算は、資格を取得した月(入社した月)から資格を喪失した日(退職日の翌日)の前月まで月単位に行います。例えば 2017年4月5日に入社して2017年6月30日に退職した場合は、資格を取得した4月から資格を喪失した日(7月1日)の前月 つまり6月までとなり、4月から6月まで社会保険料を負担しなければなりません

月の途中で退職した場合は?

それでは、上記の例で 退職日が6月29日の場合はどうなるでしょう?喪失日は退職日の翌日の6月30日ですので、納める保険料は、資格を喪失した月の前月つまり5月までなので、4月、5月の2か月分ということになります。退職日が1日違うだけで、社会保険料の負担も変わることを覚えておきましょう。

退職日に賞与が支給された場合は?

ここで、応用問題です。6月29日に退職した場合と6月30日に退職した場合で、それぞれ退職日に賞与が支給された場合の社会保険料負担について考えてみましょう。

  • 【問題】
  • ①6月29日に退職し、その日に賞与が支給された場合
  • ②6月30日に退職し、その日に賞与が支給された場合
  • いずれの場合も、賞与から社会保険料を徴収するのでしょうか?
  • 【回答】
  • ①6月29日に退職し、その日に賞与が支給された場合
  • 資格喪失日は退職日の翌日で6月30日です。社会保険料は資格喪失日の前月まで徴収しますので、5月分まで徴収します。そのため、6月29日に支給する賞与は社会保険料の徴収の必要はありません。
  • ②6月30日に退職し、その日に賞与が支給された場合
  • 資格喪失日は退職日の翌日で7月1日です。社会保険料は資格喪失日の前月まで徴収しますので、6月分まで徴収します。そのため、6月30日に支給する賞与から社会保険料を徴収することになります。
  • 大切なポイントは、資格喪失日が6月30日なら、社会保険料の負担は5月分までという点です。なお、当月分の社会保険料を翌月給与で徴収する会社は、5月分の社会保険料を6月給与から徴収するので、問題①の例で、退職賞与から社会保険料を誤って徴収しないよう給与担当者は注意が必要です。